ファシリティマネジメント(FM)の概念はアメリカで誕生しました。
ファシリティマネジメントの誕生は、アメリカのハーマン・ミラー社(Herman Miller Inc.)が、ミシガン州立大学(Michigan State University)のデビッド・アームストロング(David Armstrong)教授を所長に迎えて設立した Facility Management Institute:ファシリティマネジメント研究所(FMI)というFM研究機関が発足した1979年という考え方が一般的です。
翌1980年にはファシリティマネジャーの職能確立とFMの普及・認知のための組織として「 International Facility Management Association:国際ファシリティマネジメント協会(IFMA、イフマ)」が設立されました。
(注:設立当初の名称は National Facility Management Association (NFMA)でしたが、1982年にカナダのトロント支部発足に伴いIFMAに名称を変更しています。)
FMIはすべての業務をIFMAが継承して、1986年に解散しています。IFMA設立の1980年をFM元年とする考え方もあります。
1980 年代にアメリカに学んだ日本は、いち早くFMの導入に取り組み、1987年に「日本ファシリティマネジメント協会(JFMA、ジャフマ)」が設立されています。
ヨーロッパでは1993年イギリスで Institute of Workplace and Facilities Management:ワークプレイス&ファシリティマネジメント協会(IWFM)(The British Institute of Facility Management(BIFM)から2018年に名称変更)の設立を皮切りに、各国でFM協会が設立され、FMの概念が広がっていきます。
またアジア圏でもIFMAの支部や各国のFM協会が設立され、2006年には各国FM協会の連合団体としてGlobal Facility Management Association :グローバルFM協会(Global FM)が設立されています。
(参考資料:『公式ガイドファシリティマネジメント』(日本経済新聞出版社、2018)、IFMAホームページ「History」、Global FMホームページ「Global FM」)